介護利用、最多517万人 03年度の1・4倍

2012年 07月 26日 (木)

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。


2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。


わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。


人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。


そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。


介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。


今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。


2011年度に介護予防を含む介護サービスを利用した人は10年度を24万6千人上回り、過去最多の517万4千人に上ったことが26日、厚生労働省の介護給付費実態調査で分かった。確定的なデータの03年度の1・4倍に増えた。


厚労省は「高齢化に伴う介護需要の増加で給付費の膨張に歯止めがかからない状況」と分析。給付費抑制のため、ことし4月からの介護報酬改定で施設サービスから在宅サービスへの転換を打ち出したが、効果は見通せない。


調査は、各都道府県の国民健康保険団体連合会が審査した介護給付費明細書と給付管理票を対象に実施。


共同通信


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