ビジネスホテルが集合住宅に デイサービス施設も

2012年 07月 27日 (金)

わが国の高齢者介護は、1963年に老人福祉法が制定された以降、70年代の老人医療費の無料化、80年代の老人保健法の制定、90年代の福祉8法の改正・ゴールドプランの制定など、人口の急速な高齢化が進む中で、時代の要請に応えながら発展してきた。


2000年4月から実施された介護保険制度は、措置から契約への移行、選択と権利の保障、保健・医療・福祉サービスの一体的提供など、わが国の高齢者介護の歴史においても時代を画す改革であり、介護保険制度の導入によって高齢者介護のあり方は大きく変容しつつある。


わが国の平均寿命は世界でも最高水準となった。高齢期は今や誰もが迎えると言ってよい時代となっており、また、高齢者となってからの人生も長い。その長い高齢期をどのように過ごすのかは、個人にとっても社会にとっても極めて大きな課題となっている。


人生の最期まで、個人として尊重され、その人らしく暮らしていくことは誰もが望むものである。このことは、介護が必要となった場合でも同じである。


そうした思いに応えるためには、自分の人生を自分で決め、また、周囲からも個人として尊重される社会、すなわち、尊厳を保持して生活を送ることができる社会を構築していくことが必要である。また、高齢者介護においても、日常生活における身体的な自立の支援だけではなく、精神的な自立を維持し、高齢者自身が尊厳を保つことができるようなサービスが提供される必要がある。


介護保険は、高齢者が介護を必要とすることとなっても、自分の持てる力を活用して自立して生活することを支援する「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である。


今、私たちの直面する高齢者介護の課題をとりあげたい。


今年5月末に閉館した佐賀市神野東2丁目のサガシティホテル北口館が、ドミトリー(寮)型の賃貸住宅(8階建て、75戸)に生まれ変わる。1日3食付きで入居費は月額7万6千円(家賃、光熱費など込み)。10月1日入居開始。デイサービス施設も入り、高齢者から若者までの利用を見込む。


住宅は「安心住宅 愛ライフ」で、不動産開発のアイランド(福岡市、亀頭隆行社長)の関連会社アイランドケアサービスが運営。県内では初の経営形態で投資額は約1億6千万円。


客室を改装した部屋の広さは約13平方メートル(8畳程度)。高齢者や障害者向けのバリアフリー(トイレ付き)と、バス・トイレ付きの2タイプで、介護が必要な入居者は、ホームヘルパーの訪問介護を受けられる。同社の電話は(0120)768633。


ホテルは1992年に佐賀市の靴販売業者が「プラザホテルさが」として開業。2000年に唐津市の旅館が買収したが、10年に営業を停止(11年に破産手続き開始)。今年5月までは従業員が設立した会社が営業を続けていた。

 

佐賀新聞

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