社会福祉法人設立

 

<社会福祉法人とは>

社会福祉法人とは、社会福祉事業を行うことを目的として、社会福祉法の定めにより設立された法人です。
社会福祉法人は公共性が高いため、安定的で適正な運営でなければなりません。そのため、設立の際は役員・資産などについて一定の要件を課し、運営に関しての規制・監督と支援・助成を一体的に行う仕組みがとられています。 特別養護老人ホームなど、老人福祉施設をはじめとする社会福祉施設は原則として社会福祉法人でなければ経営することができません。つまり、社会福祉施設を経営するためには、施設建設に先立って、その施設を経営する社会福祉法人の設立認可を受ける必要があります。

 

<社会福祉法人のメリット>

下記のような税務上のメリットがあります。

@収益事業から生じた所得以外の所得は非課税であること。
A収益事業から生じた所得についても、税率は22%であり、普通法人の30%に比して低いこと。
B収益事業から生じた所得を収益事業以外の事業に支出した場合には、寄付金とみなされ、一定の金額の範囲内で損金算入が認められていること。
C相続税において、遺言状がなくても、相続人が相続財産を相続税の申告期限内に社会福祉法人に寄付すれば当該相続財産は相続財産の基礎に算入されずに、非課税となること。
D社会福祉事業の用に供する建物の所有権の取得にかかる登記又は当該事業の用に供する土地の権利の取得に関する登記にかかる登録免許税が課せられないこと。(ただし、登記にかかる不動産が社会福祉法人の社会福祉事業の用に供することを証明する必要があります)
E地方税についても、収益事業以外からの所得については、事業税、都道府県民税、市町村民税は課せられず、収益事業についても、収益の90%以上を社会福祉事業の経営に充当するならば、都道府県民税、市町村民税は課せられないこと。(固定資産税、都市計画税、社会福祉法人の社会福祉事業の用に供する固定資産については課せられません)また、不動産取得税についても、社会福祉事業を経営する者が、その施設に供する不動産を取得した場合には課税されません

 

<規制・監督>

  1. 社会福祉法人の設立の際には、必要な資産の保有や法人の組織運営等に関して一定の要件を課しています。
  2. 適正な施設運営を確保するため、運営費の支出対象経費、繰入れ等に関する規制を行っています。
  3. 事業収入は原則として社会福祉事業にのみ充てられ、配当や収益事業に支弁できません。
  4. 法人の適正な運営を担保するため、役員の解職請求や法人の解散命令等の強力な権限が行政に与えられています。
  5. 事業を実施するために寄付された財産はその法人の所有となり、財産分与(持分)は認められません。また、事業を廃止した場合の残余財産は、他の社会福祉法人または最終的には国庫に帰属します

<支援・助成>

  1. 施設入所者(利用者)の福祉の向上を図るため、社会福祉法人による施設整備に対し、一定額を補助しています。
    (国:1/2 地方公共団体:1/4)
  2. 法人税、固定資産税、寄付等について税制上の優遇措置が講じられています。
    (例)法人税
    1. 社会福祉法人は収益事業以外からの所得は非課税
    2. 株式会社は所得の30%が課税
  3. 社会福祉法人の経営する社会福祉施設の職員等を対象とした退職手当共済制度を設けています。
    1. 給付水準は国家公務員に準拠
    2. 国及び都道府県による補助(各1/3)